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寝具はどんな視点で選ぶべきか

現在ご使用になっている寝具について、皆様のご家族のご意見を聞かれて、改めて寝室や押し入れを再点検なさってみると、たくさんの寝具があるにもかかわらず、多くの不満や問題のあることに気づかれると思います。
いま市場に出まわっている寝具の種類はたいへんな数です。それだけによほど計画的にコーディネートされた場合を除き、ご家族の成長に伴って取りそろえたもの、季節用、客用から、ギフトで貰って全然お使いになっていないものまで含めると、ご家庭内の寝具は相当な量のはずです。
これらの寝具をスッキリと整理して、すべて有効に使えるようにするためにも、何を選択の基準とすべきかについて、十分な知識と、それに基づくしっかりした考え方や姿勢が必要になります。

 

年間使える寝具をベースに選ぶ

いま多くの方が、あれもこれもと溢れるように多いモノに囲まれている状況は、賢い暮らし方でないことを知っています。そこで、数多くの種類の中から自分に合った寝具を選びぬく際に、必要なポイントは何かを知ることが大切です。
 年間の温度、湿度差の激しい日本の風土では、四季折々に寝具もその組み合わせをかえることが必要です。そのために、どこのご家庭でも、つい数多くの寝具をもってしまうわけですが、一度その中のどれだけをいつも使っているか、具合よく感じる寝具はどれとどれかを調べてみることです。
 それから、ご家族ひとりひとりの寝具の快適度の合否にそって、まず年間を通じて最も長い期間ご使用になれる「掛け敷きを中心とする寝具」を基本ベースとし、それに加えて「夏用、春秋用の掛け寝具」を組み合わせて構成することです。

その上で、不要な寝具は思いきって整理したり、かさばって重い布団は、薄く軽くても機能面ですぐれた寝具と下取り交換をされると、収納、メンテナンスの面でも賢い暮らし方になるわけです。

 

素材や組み合わせの特性をよく知って選ぶ

生活の合理化のためには正しい知識が必要です。寝具の合理化についても、寝具の素材や、組み合わせによる特性などの基礎的な知識だけは、しっかりともっていただくことが大切です。
 例えば、寝具の中心となる「布団」については、表面から見た感じだけではなく、まず@「中わた」の特性をよく知り、A「側素材」やB「作り方」が中わたと調和(良いふとんの3大要素です)しているかどうか、そして、それが「掛け用」「敷き用」としての必要条件の全てを備えるものかどうかを、検討することです。
 いまでは、「羽毛掛け布団・羊毛敷き布団」のように、1枚でも2枚分の機能を発揮するような特性をもつ寝具も提案されていますので、こうした寝具をベースにすればスッキリとスマートで、しかも健康的な寝生活が過ごせるでしょう。
 健康睡眠のために、寝具の総点検をしていただくのですから、新しく購入する寝具は当然ライフサイクルの長い質のよいものになるでしょう。
 質の良い品はそれなりに高価ですから、信頼して相談できる地元の専門店でお求めになり、アフターサービスを確保しておかなければ困ります。

そのような「素材特性」や「寝具の基礎知識」について、もう少し詳しく正確な情報をお届けすることにします。

 

寝具の用途によって“中わた”を選びます

「寝具」は、睡眠中の人体と外間環境との間にあって、寝床内を安眠できる快適な状態に調和させる目的で使用されます。
和風派、洋風派(ベッド使用)の違いはあっても、基本的には“上に掛けるもの”と“下に敷くもの”によって構成され、その用途によって「保温性」、「吸湿性」、「腰の強さ」などの機能や性質が個別的に求められ、それぞれの特性をもつ素材を使い分けることが大切になります。

 

掛け布団と敷き布団に求められる「わた」の相違

布団の「わた」の素材には、さまざまな繊維が用いられていますが、現在需要の中心となっているのは、「木綿わた」、「ポリエステルわた」そして吸放湿性などの特性が注目される「羽毛・羊毛」などです。
 どの「中入れわた」を用いるかは、「掛け用」か「敷き用」かで違いますし、また個人の体格や寝生活(スリープライフ)スタイルによっても違ってきます。
 そこで、布団わたのごく基本的な条件を挙げてみましょう。
 「掛け布団」の役割は、人体を上からおおって温かく包むことであり、その機能で大切なのは、まず保温性です。布団の温かさは、わたの繊維のまわりにどれくらい多くの空気を含ませるか、つまり“かさ高性”にかかっているのです。空気を多量に含んだ、かさ高な布団ほど暖かいのです。安眠のために快適な「寝床気候」は、温度33℃、湿度50%といわれますが、そのためには吸・放湿性も欠かせない機能です。
 さらに、寝返りを自由にし、からだを圧迫しないために、軽いことが基本的な条件です。
 「敷き布団」の役目は横たわる人体をしっかりと支えて、よい寝心地を与えることです。ですから睡眠中、要所でからだをいかに支えるかが重要なポイントになり、一晩平均25回位といわれる寝返りを自由に打つため、適度の弾力性と腰の強いクッション性が必要となります。さらに、睡眠中の汗を吸いとり放出する吸・放湿性と、熱を下から逃がさない保温性も求められます。
 このようなそれぞれの布団の機能を左右するのは、その“中わた”(充填物)の性能です。

 

最もなじみの深い「木綿わた」

日本で最も歴史の長い「木綿わた」は、繊維の中心が空洞で保温力と吸湿力では非常にすぐれた天然素材です。木綿わたは、短繊維の集合体で、電車のパンタグラフに似た構造をもつといわれ、わたに重みがかかると繊維どうしの接点を支えとして縮み、重みを除くと元にもどります。
 そのために、かさ高性をつくるとともに、適度なクッション性にもすぐれています。
 ただ、放湿力の弱さとやや重たいことが問題で、快適にお使いになるためには、日にあてて水分を蒸発させて、ふんわりと軽くさせたり、へたりのきた布団は“打ち直し”をして快適な状態に復元するといった管理やお手入れが、どうしても必要になります。
“ポリエステル混”を含めると、現在でも需要の多い天然素材です。

 

需要の中心的な存在「ポリエステル」

「ポリエステルわた」は「掛け布団」用として現在の需要の中心となっています。
 軽くて保温性、弾力性があり、圧縮回復性、かさ高性に富み、わたぼこりが出ずに衛生的といった利点をもっています。現在ではさまざまな形状のものが開発され、たとえば繊維を○縮させて、かさ高性や弾力性をもたせたり、中空にして保温力を高めたり、特殊加工によって“羽毛”の感触に近づけたり、素材の難燃性を強化したタイプなど、短繊維のものから長繊維のものまで実にさまざまなタイプのポリエステルわたがあります。
 木綿わたとミックスして使用されることも多く、現在最も広く用いられている“布団わた”ともいえます。しかし、繊維そのものの吸湿力の点や、天然素材と比べた時の風合い、肌合いの違いなどで、いま一歩カベを突破しきれていないとも申せます。

 

吸・放湿力で注目される「羊毛わた」

健康な睡眠環境をつくるために、まず睡眠中の人体を快適に保護し、疲労回復を図るという点でより機能的な素材としての“天然繊維わた”、特に「羊毛・羽毛」などの“動物繊維わた”への関心が、これまで以上に高まっています。
 「羊毛」は、ウロコ状の表皮が温度や湿度の変化につれて吸湿、発散をくりかえして、サラッとした肌ざわりで「快適寝床内気候(ミクロコスモス)」を保ちます。リウマチ、高血圧の人によいといわれるのはこのためです。「羊毛」は、繊維それ自体に天然のクリンプ(縮れ)があるので、繊維と繊維の間に多量の空気を含み、保温性と弾力性に優れるなどの利点をもっています。ただ、繊維どうしがからみ合いやすく、かさ高性が比較的少ないのですが、その優れた特性によって、“理想の健康敷き布団素材”として注目されています。

「眠りは求めるものではなく、やって来るのだが、安眠は求めないと得られない」という名言がありますが、安眠のためには、さまざまの知識に基づいた、生活の知恵と工夫が大切になるのです。

 

理想の掛け布団素材「羽毛」

その優れた素材特性によって注目され、寝具を健康管理に役立てるという志向から重要が急伸長しているのが「羽毛掛け布団」です。
 「羽毛」は、ほかの布団わたと違って綿毛(ダウン)や小羽根(スモールフェザー)といった独立した小さな単体ですから、それを布で包んで構成した「羽毛掛け布団」は、身体を包みこむように寝姿勢に良くフィットします。また空気を多量に含み保温性に優れ、しかも軽くて感触が柔らかく、肌合いが良いことから、「羽毛布団」は“理想の掛け布団”として多くの人々に愛用されています。
 「羽毛布団」には水鳥の胸に密生したダウンと65ミリ以下のスモールフェザーを使用します。羽毛は外気の変化にあわせて自然に収縮、膨張、吸湿、発散などの生理作用をくり返すため保温性、吸・放湿性がよく、一方、かさ高性に富み、弾性回復力に優れています。
このような外部の温度や湿度との調和をはかる動物繊維の生理作用が、“布団わた素材”として使われる場合にも、そのまま生かされるのです。

<ご注意>
外からは「布団わた」が見えません。信用のある地元専門店で「中入れわた」についての説明をよく聞き、確かめてから購入されることが大切です。
「羽毛・羊毛布団」は高価ですから、特にご注意が肝要です。

 

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